Turboとは ?
AXE-FX III TURBOはAXE-FX IIIのヘビーユーザーに向けてCPUのクロックスピードを25%アップしたメーカーオプションです。
イメージしてください。 AXE-FX IIIでシミュレートしたいギターサウンドシステムが、1台のギターアンプにコンパクトエフェクターと10UのラックエフェクトであればTurboは必要ありません。
しかし、複数台のギターアンプに20Uのラックエフェクター、ギターにもLooperのプレイバックにもスペイシーなエフェクターを多用する場合にはTurboの出番となります。
CPUのクロックスピードと使用率
1つのプリセットに多くのエフェクトブロックをレイアウトすると当然のことながらCPUの使用率は上がります。 CPUの使用率とは、リアルタイムに使用している割合では無く、CPUが1秒間で通信した回数の最大通信回数に対するパーセンテージです。 クロックスピードが1GHz (Standard) のCPUは、1秒間に0か1かの信号を最大10億回通信し、CPUの使用率が60%の場合には6億回の通信を行っていることになります。 TurboのCPUクロックスピードは1.25Ghzですので、同じ処理(1秒間に6億回)を行った場合、CPU使用率は48%になります。 (あくまで理論値です。)
Turbo登場の背景
スピーカーキャビネットをモデリングするデジタルデータとして、一般的になったIR (インパルスレスポンス) ですが、Fractal Audio Systems社は、AXE-FX III ファームウェア17.00から、ゼロレイテンシーで最大64,000ポイントのIRを処理するFullRes IRを導入しました。
FullRes IRは最大レスポンスタイムを1.37秒まで拡張したことにより、従来のIRでは再現不可能だったホールクラスのアンビエンスを再現することが可能になりましたが、同時に多大なCPUパワーを必要とします。
TurboはEdge、Dweezil Zapp、Devon Townsend など、常に限界に挑み(Push the Envelope) FullRes IRを多用するAXE-FX IIIヘビーユーザーのリクエストで開発されました。
また、Fractal Audio Systemsの歩みを辿れば、今後もCPUパワーを必要とする新機能が採用されることは想像に難くないでしょう。
(注. この件に関するメーカー発表は現時点ではございません。)
Standard CPU53.0%
Turbo CPU42.5%
Preset 0000 59 Bassguy + 2 x FullRes IR
Standard CPU 77.2%
Turbo CPU 61.9%
Standard CPU WARNING
Turbo CPU 72.3%
Preset 0000 59 Bassguy + 2 x FullRes IR、Pitch、Drive、Ampを基本としたレイアウトに、
追加できるエフェクトブロックの数を比較します。
Standard CPU WARNING
Turbo CPU 72.3%
CPUクロックスピードのアップは、起動時間の短縮にもつながります。
STANDARD : 29秒63
TURBO : 16秒70
電源投入時のちょっとしたストレスを軽減します。
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